2020年08月

おか17
岡藩の負債総額 多大 返済に苦しむ

明治三年(1870年)庚午  久成公 御年二十一歳

(附箋)

「一、(9月)十日、太政官ヨリ御布告

  藩政 (その5)

  一、知事朝集三年一度、年々四季ニ分チ、

滞京三ケ月タルヘキ事

    但、本家重大ノ事件ニヨリ、朝集ハ此限ニ非ス

  一、歳入歳出年々十月ヨリ九月迄ヲ限り、分界ヲ立、

別紙雛形ノ通明細書ヲ以、年末ニ可差出事

    但、雛形ハ追テ可相達事

  一、従前藩債ハ一般ノ石高ニ関スル事ニ付、

其支消ノ法ハ藩債ノ惣額ニヨリ支消年限ノ目途ヲ立、

知事家禄・士卒禄其他廨人費等ヨリ分賦シテ可償却事

  一、旧来藩造ノ紙幣、向後引替停ノ目的ヲ可相立事」

※藩知事3年に一度、年の四季に分けて東京に3か月間

    滞在する事。重大な事件があればその限りではない。

※藩の歳入、歳出の会計を毎年10月から9月までの区切り

    を付ける。別紙のひな型通り明細書を書き年末に

    提出の事。ひな形は追って通知する。

※以前の岡藩の負債は、それまでの禄高に関係しているので、

    その償却の方策は負債の総額に従って償却の計画を

    立てて知事の給料、士族、卆族その他役所の費用

    より分割して償却する事。

※岡藩発行藩札の現金引替えの準備をする事。

 

おか16
太政官より 藩政改革 内容の指示

明治三年(1870年)庚午  久成公 御年二十一歳

(附箋)

「一、(9月)十日、太政官ヨリ御布告

  藩政 (その4)

  一、官禄藩々之適宜ニ任スヘキ事

  一、功アリ祿ヲ増、罪アツテ禄ヲ褫キ及ヒ、

一切ノ死刑等ハ朝裁ヲ請フヘシ、

一時ノ賞幷流巳下ノ刑ハ記録シテ

年末ニ可差出事

  一、士族卒之外、別ニ級アルヘカラサル事

  一、正権大参事ノ内、 

一人東京集議院開院ノ節可為議員事

    但、参事交代可致、尤公儀人称呼廃止ノ事

  一、公用人ノ称呼ヲ廃シ、其事務ノ大小ニヨリ

参事或ハ属等ニテ用弁ヲ為サシムヘキ事

※官員の給料は藩ごとに任せる。

※論功行賞、罪科で給料を上げ下げする際と

 死刑にかんする件は政府の裁決を受けなさい。

 それ以下の刑罰は記録して年末に提出する事。

※士族卒之外、別ニ級アルベカラサル事。 

旧武士階級を士族と卆族に分ける。

    それ以外の級は設定しない事。

※正、権大参事の内、1人を東京集議院開院の時、

    その議員にする。交代も可能。

    公儀人の呼び名は廃止する。

※公用人の呼び名も廃止。その事務の内容によって、

    参事(部長級)か属(課長、係長級)に

    担当させる事。

 

おか15
太政官より藩予算割り当て例を示す

明治三年(1870年)庚午  久成公 御年二十一歳

(附箋)

「一、(9月)十日、太政官ヨリ御布告

  藩政 (その3)

  一、藩高

    譬ハ現米拾万石

     内 壱万石 知事家禄

     残 九万石

      但、廨諸費常割追テ可被相定候得共、

当分左ノ通

       内 九千石 海陸軍資

        但、其半ヲ海軍資トシテ官ニ納メ、

半ヲ陸軍資ニ可充事

     残 八万千石

      但、廨人費士卒禄ニ充ツヘシ、

尤精々節減シ、有余ヲ以テ、

軍用ニ可蓄置様心掛事

※譬(たとえ)例えとして、10万石の場合

 ① 10% 1万石 藩知事の給与

 ②  9% 9千石 海軍、陸軍費 各4.5%

 ③ 81% 8万1千石 官庁、官員、雇用人給与

             旧藩士の禄に当たる費用

※しっかり節約して、余りは軍費ため蓄えるように。

とありますが、備蓄は困難だったでしょう。

※廨(かい)役所、官庁  廨人・官員

おか14
藩政庁(県庁)の組織機構整備

明治三年(1870年)庚午  久成公 御年二十一歳

(附箋)

「一、(9月)十日、太政官ヨリ御布告

  藩政 (その2)

  一、藩庁

    知事

    大参事  不過二人  (2人以内)

    権大参事 有無其便宜ニ従フ

    少参事  不過五人  (5人以内)

    権少参事 有無其便宜ニ従フ

         小藩ハ之ヲ置申ス

      以上、掌見職員令 (部長級以上)

    大属         (課長)

    権大属

    少属         (係長)

    権少属

    史生

      以上、分課専務スル所アルヘシ、

譬(たとえ)ハ会計、軍事、刑法、学校、

監察ノ類ノ如シ、

     右官員ノ多寡、大・中・小藩ニ従ツテ

可為適宜事

    廰掌

    使部

※権〇〇(ごん○○)副○○  権大参事=副大参事

※史生(ししょう※) 公文書を書いたり整理する書記官

※廰掌(ちょうしょう)用事を聞く、受付。

※使部(しぶ)いろいろな雑事をする人。

※この組織機構の整備で、藩を廃止、新しい県への

 移行がしやすくなったと思われます。

おか13
実質年貢高で藩を大・中・小藩に分ける

明治三年(1870年)庚午  久成公 御年二十一歳

(附箋)

「一、(9月)十日、太政官ヨリ御布告

   今般藩政別紙ノ通被仰出候、

素ヨリ其綱領ヲ被掲候義ニテ、

節目施設ノ方ニ至候テハ、

篤卜御聖旨ノ旨ヲ奉体シ、

藩々其宜ヲ斟酌シ、務テ旧弊ヲ除キ、

有名無実ニ不渉、政績相顕候様尽力可致事

   藩政

  一、藩分為三、物成拾五万以上ヲ大藩トシ、

五万石以上ヲ中藩トシ、

五万石未満ヲ小藩トス

  一、石高・草高ヲ不称、物成ヲ以テ可称事

    但、雑税金石ハ両立ニテ本石高ニ可結込事

※藩の改革をまだまだ迫る。

 ・五箇条の御誓文などを掲げて、藩の旧弊を絶ち、

  有名無実に陥らず、改革の成績を上げる事。

※石高(こくだか)徳川幕府の朱印状に書かれた禄高 

 草高(くさだか)藩内で収穫される米穀類の総実収高

 物成(ものなり)年貢  

本途物成(ほんとものなり)田畑の収穫からとる年貢

小物成(こものなり) 各種の雑税

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